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スバルモータースポーツプレスミーティング2005その1

(2005.07.07)
スバルモーポタースーツプレスミーティング2005 

晴海に集結した六連星のすごいヤツ

スバルモーポタースーツプレスミーティング2005 

 FIA(国際自動車連盟)が認定する自動車競技の世界選手権はF1とWRCの2種類しかない。F1とは皆さんご存じの通りオンロードレースの最高峰。オープンホイールのフォーミュラーマシンで競い合う競技である。少し前ならアイルトン・セナや中島悟、今ならミハェル・シューマッハや佐藤琢磨などでおなじみのレース。WRCとは世界ラリー選手権の略称。街中を普通に走っているクルマをベースに、これまた普通の一般道をメインのコースとして速さを競いあう競技だ。
 F1もWRCも、どちらも世界中で開催されている。日本ではF1がおなじみの鈴鹿サーキットで毎年秋に開催され、WRCも初めて昨年、北海道で開催された。
 初開催となったWRC第11戦ラリージャパン2004は、日本を母国とするスバルが史上最速のノルウェー人ペター・ソルベルグのドライブするインプレッサWRCで優勝を勝ち取った。今年も9月30日から10月2日にかけて北海道でWRC第13戦ラリージャパンが開催される。
 これに先立ち7月1日、スバルは東京晴海で【SUBARU MOTORSPORT PRESS MEETING】を開催した。

ド派手な演出で登場した"ハリウッド"ことペター・ソルベルグ

スバルモーポタースーツプレスミーティング

 この【SUBARU MOTORSPORT PRESS MEETING】の目玉はスバルワールドラリーチームのエース、ペター・ソルベルグのデモンストレーション走行であった。
 ちょっと話題がそれるが、ここでペター・ソルベルグの簡単な説明を。ペター・ソルベルグは74年11月生まれのノルウェー人。98年にWRCデビューを飾り、2000年よりスバルワールドラリーチームのドライバーとして活躍。そして03年にはWRCドライバーズチャンピオンを獲得。ノリにのっている31歳。いわばWRC界のシューマッハ。もしくは少し前ならアイルトン・セナ。それくらいぶち切れた走りと圧倒的な速さが自慢なスバルのエースドライバーなのである。
 が、ペターは皇帝シューマッハや、音速の貴公子アイルトン・セナとはちょっと違うのだ。皇帝も貴公子も近寄りがたい雰囲気を漂わせている(実際は違うらしい)が、ペターはちがう。サービス精神旺盛、愛嬌抜群のノルウェー人。過激な走りとパフォーマンスで世界中にファンを獲得し、"ハリウッド"なんて愛称をえている男なのである。
 そんなペターの凄さがいきなり発揮されたのはプレスカンファレンス中のことであった。
 富士重工業の社長、STIの社長、スバルワールドラリーチームの代表、ペターと同じくインプレッサでPCWRCに参戦している新井選手のスピーチの後、ビッグマイナーをおこなったインプレッサWRXでステージに現れたのがペター・ソルベルグだったのである。モーターショーならいざ知らず、比較的小規模なプレスミーティングのステージにレーシングカーで見参! それだけでもみんなの口があんぐり開いたままになってしまったのに・・・。スピーチ終了後のフォトセッション(写真撮影)で、なんとペターはインプレッサのボンネットの上で腕立て伏せを始めてしまったのだ! もう、この陽気なノルウェー人はどこまで行ってしまうのだろうか! 
 ペターは本当に楽しいラリードライバーなのであるが、後ほどおこなわれたインタビューではマジメで強気な面も覗かせてくれた。
 2000年にスバルに迎え入れられたペターはスバルを思いっきり信頼している。「自分の仕事はインプレッサを速くすることだ」と言い、ライバルと目されるランエボIXなど眼中にないようなそぶりを見せ、今年のインプレッサであれば目下最大の強敵シトロエン・タトルのセバスチャン・ローブを打ち破りワールドタイトルを獲る自信をちらつかせた。なにしろ「シューマッハを隣に乗せてドライブさせたとき彼はかなり驚いていたよ。WRCドライバーはF1レーサーになれるけれど、F1レーサーがラリードライバーになるのはねぇ・・・(笑)」と語っていたくらいだし。

日本の星、PCWRC新井選手も参戦!?

スバルモーポタースーツプレスミーティング

 スバルが誇る世界のエース、ペター・ソルベルグの他に、この【SUBARU MOTORSPORT PRESS MEETING】にはもう1人のラリードライバーが参加していたのである。その人はPCWCにインプレッサWRX STIで参戦している新井選手。
 新井選手は日本が生んだラリードライバー。どうしても日本人でラリードライバーというとパリダカで活躍する篠塚健次郎選手や増岡宏選手を思い浮かべてしまうが、新井選手も彼らに負けず劣らずグレイトなラリーストなのである。
 97年に全日本ラリー選手権で王座を獲得し、98年よりWRCに参戦。改造範囲が非常に狭いグループNカテゴリーを主戦場とし、クラス優勝を連発していたのである。そして、03年より主戦場をWRCグループNより、PCWRCに移し大躍進をスタートさせる。03年、04年と連続してシリーズ2位をゲット。05年の今年は同時開催となるラリージャパンで勝てばシリーズチャンピオンとなれる位置に着けているのだ。
 はっきりいってこれはめちゃくちゃ凄いことなのである。PCWRCを走るマシンは、本当に改造範囲が狭いのだ。WRCを走るWRカーがレーシングカーであるならば、PCWRCを走るプロダクションカーはスポーツカー。それくらい市販車というか量産車に近い。そんなインプレッサを駆って新井選手は世界を転戦しているのである。
 「昨年のラリージャパンはぶっちゃけ100%の力を出していたかというと微妙なんですけれど、今年は違います。PCWRCのカレンダーに組み込まれていますから、モチベーションが違います。それに、シリーズチャンピオンもかかっていますし」とインタビューで語る新井選手。ものすごい自信である。昨年のラリージャパンではグループNで優勝を飾り、総合でも9位となっているのだから。
 その自信の源はクルマ=インプレッサのせいでもあるのだろう。今年のシリーズを新井選手は絶好調なのだ。マシンがインプレッサWRX STIから同じくインプレッサWRX STIスペックCに変わったからなのであろう。今シーズンは第4戦トルコ終了時点で2位のX・ポンスに10ポイントの差をつけてドライバーズランキングの1位に輝いている。
 モチベーションが違うと語っている今年のラリージャパンでは母国日本で、日本車メーカーのクルマを駆って、日本人としてPCWRCの優勝とシリーズチャンピオンを決めて欲しいモノだ。かっこよく生まれ変わった06年モデルのインプレッサは、DCCDの動きも凄いから、もっと早く走れるはず。そうとも語る新井選手。是非ともラリージャパンでだぶる優勝を飾り、来期は06年モデルのインプレッサWRX STIスペックCで大活躍して欲しいモノである。

お楽しみ。ペター・ソルベルグと新井選手のツインドリフト

スバルモーポタースーツプレスミーティング

 さてさて。イベントの最後を飾ったのは世界屈指のインプ使いの二人が魅せた豪快なデモンストレーション走行。梅雨という時期もあり、路面コンディションはヘヴィーウェットであったが、そんなことも関係ない走りを見せてくれたのである。
 マシンは先日ビッグマイナーチェンジを受けたばかりの06年モデルのインプレッサ。こいつのグループN仕様である(たぶん)。見た目は厳つくなっているが、中身は基本的に街のスバルディーラーで売られているモノと一緒。こいつを使って走る滑る走る滑る走る滑るの繰り返し。ここ数年、D1グランプリが大人気であるが、そんなD1ドライバーも真っ青なドリフトを見せてくれたのである。
 いやはやビックリ。さすが、クルマ一台分の道幅しかない山道を200キロオーバーのスピードでかっとんでいく人々だけのことはある(路面が荒れているので、本当にクルマが飛ぶことも多々あるのだ)。だってクルマが進む方向と、ハンドルを切ってタイヤが曲がっている方向が違うのだもの。ほとんどずっとそんな状態でクルマを操り続けてしまうのだから。まさに職人!まさに天才!
 最初は1台ずつだったデモンストレーション走行も、後半はなんと2台で。史上初で世界初。もしかしたら、もう見ることのできないツインドリフト。広いといっても場所は駐車場に作られた特設コース。そこをあり得ない速度で走り回り、滑りまくる2台。信じられません。あり得ません。その会場にいた誰もが「おぉぉぉぉぉぉ」と歓声を上げた瞬間だった。
 ・・・と、ハナシはこれで終わらないのが、ペターの凄いところ。なんと、ペターは自分でドリフトしながら、箱乗りを始めてしまったのです。自分でインプレッサをドリフトさせつつも、運転席側から身体を乗り出すペター。どうやったらそんなことができるのか?そのうち、自分で運転するクルマに自分が轢かれてしまうのではないのか? そう思わせて、愉しませてしまうところが凄いところ。
 もう、待ちきれない感じでいっぱいになってしまった。2人の走りが見れるラリージャパンは後ちょっとで開催なのである。

(写真&リポート 221616.com編集部 神田卓哉)

「スバル インプレッサ WRX」について

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