WiLLシリーズよりもぶっ飛んだコンセプトが自慢の新型bB
クルマ型ミュージックプレイヤーだそうな。なんだかすごいぞ、このキャッチフレーズ。きっと、アップルコンピューターの経営陣や、ソニーのお偉いさんは「あのトヨタも携帯音楽プレイヤーに参入するのか?」とヤキモキしたり、サムスンのCEOは「トヨタもうちのフラッシュメモリを買ってくれるのかな?」とうきうきしたりしたことでしょう。
でも、違いました。クルマ型ミュージックプレイヤーとは新型bBのキャッチフレーズだったのですね。
まぁ、ソニーやアップルやサムスンは「な〜んだ」といろんな意味でため息をついたことでしょう。そして、カルロス・ゴーン日産自動車CEOは「ラッキーデス!」と奥さんのリタ・ゴーンにリタさんが経営するレバノン料理屋さんで語ったことでしょう(予想)。
なにしろ、目の上のたんこぶ状態であったbBが違う方向へ行ってくれたのですから。「遊ぶ運ぶキューブ」のキャッチフレーズと芸能人最強伝説を持つ草野仁さんの起用もあってか、大人気を誇っていた初代キューブの勢いを止めてしまったのが、ほとんど同じコンセプトで登場した初代bBだったのですから。初代キューブの登場は98年。初代bBの登場は00年。ここでは歴代bBとキューブの違いにスポットを当てて、クルマの進化について探ってみることにします。
日産暗黒時代を支えた歴史に残る名車、それが初代キューブ
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キューブ。名は体を表すではないけれど、四角四面のスタイリングを持って98年に登場したクルマは誰にでも覚えてもらいやすい要素を様々備えていた。まず、それが成功の要因だったのだろう。90年代後半の日産といえば、山のような負債を抱え、倒産寸前とまで噂されていた。結局、ルノーと資本を注入し、カルロス・ゴーンという辣腕経営者が送り込まれるにいたったのだが、それはそれは悲惨な状況であったのだ。出すクルマ出すクルマがヒットしなかったワケではない。シルビアやGT-R、フェアレディZに、180SXと人気車種はあった。しかし、どれもが傾いた日産自動車の屋台骨を支えなおしてくれる車種にはならなかった。
このような状況の中に登場した新型車種が初代キューブだったのである。ベースとなっているのはマーチ。マーチのプラットフォームにスクエアで背の高いボディを被せたパッケージングで登場したクルマがキューブだった。今となっては常識的なパッケージングも、当時は思いっきり斬新なものであった。そんなひょろっとしたクルマが売れるわけない。業界では初代キューブのことをそのように思っていた風潮もあったと噂に聞く。
が、売れたのである。初代キューブはミラクルヒットとなった。手ごろなボディサイズでありながら、クラスを超えた室内空間をもつクルマ。車両価格も安ければ、維持費も安いコンパクトカー。この立ち位置がクルマをツールと考えている若者たちの心を捉えて大ヒット。おかげで様々なメーカーからキューブのパッケージングを真似たクルマが誕生することになった。その中には、もちろんトヨタbBも含まれている。
あとから現れた初代bBとパイオニアである初代キューブの販売合戦は激しかった。その第1ラウンドは02年10月に現行キューブが登場するまで続いたのである。
初代マーチの主要スペック
代表グレード |
S |
|---|---|
ボディサイズ[mm](全長×全幅×全高) |
3750mm X 1610mm X 1625mm |
車両重量[kg] |
1020kg |
総排気量[cc] |
1348cc |
最高出力[ps(kw)/rpm] |
85 ps |
最大トルク[kg-m(N・m)/rpm] |
12.2 kg-m |
ミッション |
4AT |
10・15モード燃焼[km/l] |
14.8km/l |
定員[人] |
5人 |
初代bBのコンセプトは箱だった!
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21世紀も数年進んだ06年。東京オートサロンは各自動車メーカーが東京モーターショーと同じくらい力を入れているイベントとなっている。が、まだまだ20世紀だった頃、オートサロンはチューニングカーのお祭りであり、メーカーはブースを出しても、そこまで力を入れることはなかった。GT-Rやスープラのチューニングカーは出しても、発売前のクルマを出すことはまずなかった。
それを思いっきり破ってくれたのが、日本で一番保守的なクルマを作るといわれる自動車会社のトヨタ自動車だったのだ。オートサロンの会場に突如現れた、完全新型車。ヴィッツのプラットフォームに真四角のボディを載せたスタイリング。そいつの車名はbB。”未知の可能性を秘めた宝箱ブラックボックス”だからbBという名前が与えられたクルマはオートサロン会場で最大級の注目を集め、販売開始直後から大人気となったのである。
最大のライバルは日産キューブ。キューブより少し大きくて、少しパワーがあって、少しだけ高いbBはクラス王者として君臨できるほどの販売台数を同門のファンカーゴと競い合うまでになったのである。
さすが日本最大の自動車会社が出したクルマである。国内販売でも抜かりはないのに、さらにアメリカにまで進出。サイオン・ブランドでXbという名前で販売されたbBは全米中でバカ売れ。アメリカ人に新しいクルマのパッケージングを伝えるまでにいたったのだ。
日米ともに快進撃を続けていた初代bB。荷台を持つオープンデッキなる車種まで登場させ継続して人気を集めていたbBも、06年1月で2代目へとバトンタッチしたのであった。
初代bB主要スペック
代表グレード |
Z |
|---|---|
ボディサイズ[mm](全長×全幅×全高) |
3945mm X 1690mm X 1640mm |
車両重量[kg] |
1070kg |
総排気量[cc] |
1496 |
最高出力[ps] |
109 ps |
最大トルク[kg-m] |
14.4 kg-m |
ミッション |
4AT |
10・15モード燃焼[km/l] |
16km/l |
定員[人] |
5人 |
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