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新車試乗レポート

【キャデラック STS-V 試乗記】チョイ悪キャディのモンスターバージョン登場

(2006.06.14)
キャデラック STS-V

キャデラック流スポーツ "STS-V"

 キャデラックのハイパフォーマンスモデルとして設定されているのがVシリーズ。アメリカではXLR-VやCTS-Vなど、いくつかのモデルにVシリーズの設定がある。そのVシリーズのうち、初めて日本に導入されることになったのがSTS-Vだ。キャデラックの伝統である洗練された乗り心地と快適な室内環境に、卓越した走行性能を高次元で融合させたモデルとして作られている。

"キャデラック" の域を超えたメカニズム

キャデラック STS-V

 搭載エンジンはV型8気筒4.4リッターのノーススターエンジンだが、これにスーパーチャージャーが装着されているのがSTS-Vならでの部分。動力性能は328kW(446ps)を発生しており、キャデラックに似合わないくらいの圧倒的な動力性能を備えている。標準のSTSに搭載されるV型8気筒4.6リッターエンジンに比べ122psものパワーアップが図られている。

 このパワフルなエンジンに合わせて各部が専用に設計され、ボディ剛性の強化、スポーツサスペンションの採用、さらにはキャデラックとして初めてのブレンボ製のブレーキも採用されている。

性能に負けないエクステリアデザイン

 このパフォーマンスを誇示するように、外観デザインやインテリアにも専用の仕様がいろいろと用意されている。フロントグリルはVシリーズ専用のステンレス製ワイヤーメッシュグリルが採用され、ロワーグリルも同様ワイヤーメッシュ製とされた。このほか立体的な形状のボンネットフードや10本スポークのアルミホイールなどがSTS-Vに専用のものとなる。

キャデラック STS-V
"STS" のデザインは "アメ車的" な迫力と気品を上手に両立したものだが、そのイメージは "STS-V" においても保たれている。
キャデラック STS-V
"V" 専用のステンレス製ワイヤー・メッシュ・グリルを採用。ロワーグリルも大型のワイヤーメッシュ製で、迫力のあるフロントマスクを作り出している。
キャデラック STS-V
立体的でカタマリ感のある、ボクシーなリアスタイル。オリジナリティにあふれ、存在感は抜群だ。
キャデラック STS-V
リアバンパーやリアスポイラーは専用デザインのものを装着する。低く構えたシルエットは力強く、そして精悍だ。
キャデラック STS-V
専用デザインの10本スポークアルミホイールは、なんと前後でインチが異なる(前:18インチ 後:19インチ)。

そしてインテリアも……

 インテリアでは専用のウッドトリムを採用したほか、スエードを使ったシート表皮も専用のものだ。

キャデラック STS-V
インテリアにも "V" 専用の装飾が施される。アルミニウム製のアクセントなどは、スポーティな雰囲気と高級感を両立させる。
キャデラック STS-V
専用デザインのシートは、前後とも座面中央部にスエード革を使用している。またオリーブ・アッシュ・パール・ウッドトリムとのコントラストが絶妙。
キャデラック STS-V
リアシートのスペースも十分。インテリア全体におよぶレザー表皮は手作業による丹念な仕上げで、キャデラックに相応しいクラフトマンシップを感じさせる。

超ハイパフォーマンスかつ快適な走り

 STS-Vの走りのパフォーマンスは相当なものだ。大柄なボディで車両重量はほぼ2t級となるが、その重さを全く感じさせない加速を実現する。低速域から太いトルクを発生するスーパーチャージャー仕様ならではといっていい。596N・mの最大トルクの80%以上を、わずか2200回転から6000回転までの幅広い回転域で発生するのだ。

 スタンディングの状態からアクセルを踏み込んで発進すると、瞬間的に駆動輪が思い切り空転するが、すぐにトラクションコントロールが効きだしてホイールスピンを抑え、クルマを前に押し出していく。重量級のボディをグイグイ引っ張っていく動力性能は相当なものだ。組み合わされる6速ATの変速フィールも上々の印象。強大なパワーをうまく駆動輪に伝えている。

 足回りはキャデラックらしいな乗り心地の良さを確保しながらも、スプリングやショックアブソーバー、スタビライザーなどを強化することで、優れた操縦安定性を発揮するものに仕上げられている。フロントが18インチの45、リヤが19インチの40と前後異サイズの偏平タイヤを履くが、高架道路の継ぎ目などはうまくいなしながら、操舵時の高い安定性を確保している。このバランスの良さはなかなか秀逸である。

 クルージング中の静粛性の高さもキャデラックならではのもの。動力性能に余裕があるため、時速100kmでのクルージング時の回転数はわずか1700回転ほどだから、静かな走りとも当然といえば当然だ。

キャデラック STS-V
キャデラック STS-V
キャデラック STS-V
代表グレード
STS-V
ボディサイズ[mm](全長×全幅×全高)
5020×1845×1465mm
車両重量[kg]
1990kg
総排気量[cc]
4370cc
最高出力[ps(kw)/rpm]
446ps(328kw)/6400rpm
最大トルク[kg-m(N・m)/rpm]
60.8kg-m(596N・m)/3600rpm
ミッション
6AT
定員[人]
5名
税込価格[万円]
977万円
発売日
2006/01
レポート
松下 宏
写真
佐藤 靖彦

「キャデラック STS」について

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