新設定の3.8リッターはもっとも進化を感じられる
ボディタイプは2ドアのショートボディと4ドアのロングボディの2種類。それぞれにV型6気筒3.0Lと3.8Lの2機種のエンジンが搭載されている。
3.8LエンジンはSOHCながら可変バルブ機構のMIVECを採用しており、183kW/338N・mというまずまずの動力性能を発揮する。ショートボディでも2tを超え、ロングボディでは2.2tを超える重量級のボディであるため、これくらいの動力性能が必要レベルともいえる感じ。スポーツモード付きINVECS-Uの電子制御5速ATと組み合わされることで、走りの質感を感じさせると同時にけっこう良く走る印象がある。このあたりが新型パジェロの良く磨かれた部分といえるだろう。
ただ、今回の試乗では悪路走行などを試すシーンがなかったが、今どきの4WDシステムとしてはパートタイム式のスーパーセレクト4WDではなく、余分な操作が不要な電子制御式の4WDシステムが欲しいところだし、下り坂でブレーキを踏まなくてすむようにするヒルデセントコントロールなどは、世界のこのクラスのSUVがたいていは設定している装備だが、新型パジェロには設定がない。
3.8リッターより魅力に欠ける3リッター
3.0Lエンジンは基本的には従来と変わらない。燃費や排気ガス性能などが向上したというが、それはモデルチェンジに当たってごく当然といえるものだ。より軽快な走りが得られるとの声もあるが、絶対的な動力性能で3.8L車との差が大きく、ATもスポーツモード付きINVECS-Uの電子制御ATだが、5速ではなく4速というのが物足りない。トータルの走りもさして魅力的ではなかった。
●まとめ
新型パジェロの価格設定は思い切り安い。従来のモデルに比べるとスーパーエクシードでは数十万円くらい安くなった印象だ。これはと単純に価格が下がっただけでなく、従来はオプションだった快適装備や安全装備が標準化されていることによる。ほかのグレードも同様に安いので、手頃な価格の本格SUVが欲しいというユーザーには手頃なクルマになりそう。
ただ、フルモデルチェンジでの変化の幅が小さかったのも確かで、フルモデルチェンジとマイナーチェンジの中間くらいの変更というような印象だ。三菱のアイデンティティーとしてのパジェロであるなら、もっと大胆なクルマ作りが必要だったのではないか。