クーペとカブリオレを両立した "イオス"
VWはかつてビートルのカブリオレ(幌タイプ)で一時代を画した歴史がある。ビートルの生産が終了し、ゴルフに受け継がれた後はゴルフにカブリオレを設定していた時代があった。そして現在はニュービートルが登場し、それにカブリオレが設定されているため、ゴルフが幌タイプのカブリオレ持つ意味はなくなっていた。
そんな状況の中で、クーペとカブリオレを両立させる最新のタイプのオープンカーが模索されたが、ヨーロッパではすでにこのタイプのクルマがたくさん存在しており、同じようなオープンカーを作ったのでは意味がないことから、ルーフを5分割にしてクーペにも、ガラススライディングルーフ(サンルーフ)にも、オープンカーにもなるクルマとしてイオスが作られた。
ちなみにイオスの名前はギリシア神話の暁の女神に由来する。日本ではキヤノンのカメラにこの名前が使われているが、クルマとカメラなので商標上の問題はなく、キヤノンも快く了解したという。
ゴルフをの共通点も多いが、ルーフは前衛的
搭載エンジンやサスペンションを始め、装備や仕様を含めて随所にゴルフとの共通性がみられるものの、プラットホーム自体はイオス専用に開発されたもの。外観もゴルフとは異なるデザイン処理が施されている。
イオスのルーフはボタンをひとつ押すだけで25秒ほどで開閉が可能だが、オープンにした状態でもクーペの状態でもカッコ良いデザインに仕上げているのがポイント。オープンにしたときには良いが、クローズドにするとカッコ悪いクルマはたくさんあるが、そうしたクルマとは異なるデザインを目指している。
5分割式のルーフを採用したことで、一般的なクーペカブリオレと違って、ルーフ部分を比較的小さく効率的に折り畳むことができて長いルーフ長を確保できるため、それが不自然さのないデザイン的なカッコ良さにつながっている。またAピラーの長さを抑え、乗降性を良くしているのも同じ理由による。