限りある石油を大切に使うために
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近年の異常気象を例に挙げるまでもなく、地球の温暖化に対する自動車への風当たりは強い。欧米諸国のみならず、アジアや北米における人口増加によりさらに自動車の普及が見込まれるいっぽう、化石燃料の枯渇に伴う代替燃料への対応、CO2削減、大気汚染防止など、課題は山積みだ。
環境対策の切り札と言われる燃料電池車も、将来に向けた技術開発が実用化にはまだまだ難航しているのが現状だ。そんな中、「今、普通に買える」ほぼ唯一の技術である『ハイブリッド車』の重要性については、今さら言うまでもないだろう。化石燃料で動くエンジンと、電気で動くモーターを両立(ハイブリッド)させる技術で、圧倒的な低燃費と環境性能を誇る。そして、そのハイブリッド技術で世界をリードするのが、日本のトヨタ自動車だ。既に全世界で累計100万台を超える販売台数を誇り、2010年代の早い時期には年間100万台規模を目指すとしている。
モーターだけで走る「EV走行性能」をアップ!
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人気の「プリウス」をはじめ、トヨタのハイブリッドカーの多くは、EV走行(モーターのみでの走行)が可能だ。早朝の住宅街から表通りまで静かに出たい、という時には有効なものだ。しかし、少し速度があがったり距離が伸びたりすると、ガソリンエンジンも起動してしまう。
現在、トヨタが開発を進めている次世代ハイブリッドシステム『プラグインハイブリッド(HV)』は、この技術をさらに伸ばしたものだ。2次電池の容量を増やしEV(モーター)走行の可能距離を伸ばすとともに、新たに充電装置を追加したのがポイント。従来に比べ、EV走行の距離が伸びたという。市街地のスーパーまでひとっ走り、というようなシーンではガソリンを消費しない電気だけの走りが可能で、燃費がさらに向上するというワケだ。
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未来の走りは、静かだった・・・
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そんな画期的なプラグインHVに、試乗する機会を得たのでレポートしたい。といってもまだまだテスト段階の貴重な車両だけに、残念ながら屋内の短い周回コースをわずか1周、という限られた試乗となった。
今回のテスト車両のベースは、ご覧の通り「プリウス」だ。システム上も、多くはベース車のものをそのまま流用している。したがって電池もニッケル水素電池を使用。EV走行の航続距離は10.15モード走行で13km!だという。わずか13kmというなかれ。日々の買い物、駅までの送り迎えなら、全く問題ない距離だ。これ以上の航続距離が必要なら、そこから先は電気自動車の領域となる。しかし電気自動車には、大きな容量のバッテリーと多くの充電時間が必要で、まだまだ一般ユーザーが気軽に実用で使用出来る段階とはいえない。その点で、既存のハイブリッド技術の延長線上にある『プラグインEV』に、大きな将来性が感じられる。バッテリーについても、より能力の高いリチウムイオン電池に換えれば、さらに航続距離を伸ばすことも出来るでしょう、とトヨタの技術者は語ってくれた。
今回乗ったテスト車両は、もちろん音もなく加速。街乗りレベルの速度に上げても、エンジンは起動しなかった。この異次元感覚はなかなか楽しい! 市販にはまだまだクリアしなければならない問題、例えば充電のインフラ設備や電気料金などの課題はいくつもあるだろう。しかし、長距離ならガソリンエンジンとモーター、短距離はモーターのみ、という使い分けで効率よく低燃費を獲得できる。近未来に実現するはずのプラグインHV、その将来性に期待したい。
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( レポート:CORISM編集部 徳田 透 )
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名称 |
トヨタプラグインHV(TOYOTA Plug in HV) |
|---|---|
ボディサイズ[mm](全長×全幅×全高) |
4445x1725x1490mm |
車両重量[kg] |
1360kg |
乗車定員[人] |
5人 |
EV性能:EV走行可能距離 |
13km(10.15モード走行) |
EV性能:EV走行可能最高速度 |
100km/h |
エンジン:排気量 |
1496cc |
エンジン:最高出力 |
76ps(56kw)5000rpm |
エンジン:最大トルク |
11.2kg-m(110N・m)/4000rpm |
モーター:種類 |
交流同期電動機 |
モーター:最高出力 |
68ps(50kW)/1200-1540rpm |
モーター:最大トルク |
40.8kg-m(400N・m)/0-1200rpm |
2次電池:種類 |
ニッケル水素電池 |
2次電池:容量 |
6.5Ahx2(13Ah) |
2次電池:定格電圧 |
202V |
システム:最高出力(トヨタ算出値) |
136ps(100kW) |
システム:システム電圧 |
202〜500V |
充電:電源 |
家庭用電源 |
充電:時間 |
1〜1.5時間(200V)、3〜4時間(100V) |
写真 |
トヨタ自動車・CORISM編集部 |
レポート |
徳田 透(CORISM編集部) |














