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新車試乗レポート

【ボルボ V70 試乗記】新型に生まれ変わったボルボ V70。より上質になった走りとインテリアが魅力だ!

(2007.11.16)
ボルボ V70 エクステリア

達人「松下 宏」が斬る!

ボルボ V70 評価

松下 宏

職業:自動車評論家
中古車の業界誌から自動車誌の編集者を経て、自動車評論家に。誰でも買える価格帯であり、小さくて軽く、そして燃費がよいということを信念として評論。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員としても、その信念は変わらない。そのため、大本命といわれている車種さえ外して...

ワイド&ローの安定感あふれるフォルムに変身!

トヨタ ヴィッツ フロントマスク

 ボルボの主力モデルとして販売の中心になってきたのがV70。初代モデルはボルボ初の本格的なFF車として登場した850で、その後V70へと名前を変更している。Vは多様性を意味するバーサリティの頭文字で、70はボルボのラインナップの中での位置づけを意味する数字となる。
 ボルボといえばエステート(ステーションワゴン)というくらいにエステートボディが定着しており、これまでのV70も世界的に大ヒットを遂げていた。日本でも2000年1月から2007年7月までの間に5万5000台が販売されており、輸入車のエステートとしては断トツの売れ行きとなっていた。
 新しいV70は、基本プラットホームをS80と共用するようになり、従来のS60との共用から上級クラスへとシフトした。これは単にプラットホームの変更にとどまらず、クラフトマンシップの向上や乗り心地とハンドリングレベルの向上、6気筒エンジンの搭載、S80で導入された最新の快適装備・安全装備の採用などにつながっている。
 ボディサイズはひと回り大きくなり、外観デザインもワイド&ローの安定感にあふれたものになった。斜めのラインとボルボマークの入ったフロントグリルも縦軸にクローム仕上げを施すなど、質感の高いものとされている。
 リヤビューも最近のボルボデザインのトレンドを受け継ぎながら、テールライトとテールゲートを一体化させるなど、新しさの演出もなされている。ほぼ垂直だったリヤゲートがやや傾斜を強める形になったのも新しいポイントだ。

ボルボ V70 フロント
ボルボ V70 リヤ
ボルボ V70 リヤビュー
ボルボ V70 17インチホイール
ボルボ V70 18インチホイール
ボルボ V70 ブラインドスポット・インフォメーション・システム

スカンジナビアデザインの高級感漂うインテリア

ボルボ V70 インテリア

 運転席に乗り込むと、まずボルボ独自のデザインであるフリーフローティング・センタースタックが目につく。これはS40/V50から始まり、S80にも採用されているボルボに共通するアイデンティティーともなるもので、すっきりした操作系の配置などと合わせてスカンジナビアデザインを感じさせる。
 シートはヘッドレスト一体型のハイバックシートで、適度に張り出したサイドサポートにより、快適性とホールド性を両立させている。上級モデルには標準で、ほかのグレードにはオプションでベンチレーテッド・フロントシートも用意されている。
 後席に装備された世界初の2段階調整式のインテグレーテッド・チャイルド・クッションはボルボらしい安全装備。子供の体型を幅広くカバーすることが可能なチャイルドクッション統合シートだ。
 ボディサイズが拡大されたことで室内空間は一段と広くて余裕のあるものになった。横方向の余裕はもろちん、後席に座ったときの足元や頭上の空間も拡大されている。
 後席は40:20:40の3分割可倒式で、使い勝手は当然のこととして、安全な積載性にも配慮したラゲッジスペースが作られている。一人で乗車するなら、後席の背もたれを倒し、助手席の背もたれまで倒すと、広大なラゲッジスペースが生まれる。荷物と乗員に応じてフレキシブルな使い勝手を発揮するのはV70らしいところだ。
 ラゲッジフロアの下にもストレージが設けられているほか、アルミニウムのレールやグロサリーバックホルダー、パワーテールゲートなど、さまざまなアイデアによってラゲッジスペースの機能性は一段と高いものになった。

ボルボ V70 インテリア
ボルボ V70 フロントシート
ボルボ V70 リヤシート
ボルボ V70 インテグレーテッド・チャイルド・クッション
ボルボ V70 ラゲッジ
ボルボ V70 ラゲッジ
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パワフルで上質な走りが味わえる!

ボルボ V70 走り

 新型V70には3機種のエンジンが搭載されている。直列5気筒2.5Lのインタークーラー付きターボ仕様のほか、直列6気筒3.2Lの自然吸気と直列6気筒3.0Lのインタークーラー付きターボ仕様の3機種。3.2Lの自然吸気にはFFとAWDがあり、3.0Lのインタークーラー付きターボ仕様はAWDのみとなる。
 当面は3.2Lの自然吸気エンジンを搭載したFF車と、3.0LターボのAWD車がラインナップされ、2.5L車と3.2LのAWD車は追って追加される予定だ。
 3.2SEに搭載される直列6気筒3.2LエンジンはV70として初めての搭載となるもので、自然吸気が175kW/320N・mのパワー&トルクを発生する。238psに相当するパワーも十分なものだが、32.6kg-mのトルクは排気量に見合ったもの。大型化して1700kg台に達したボディに対しても十分な性能を持つ。特にトルクフルな実力が好感の持てるところで、走りには余裕が感じられる。
 組み合わされるATは電子制御6速のギアトロニックで、スムーズな変速フィールを感じさせる。エンジンの余裕とATとの組み合わせの良さが静かで滑らかな走りにつながっている。従来のボルボV70は静粛性のレベルはさほどではなかったが、今回のモデルは相当に静かになっている。S80系プラットホームを使ったことなどによる効果だろう。
 ステアリングの操舵フィールや足回りの乗り心地なども柔らかめの印象で、このあたりも高級車らしい雰囲気だ。
 最上級グレードとなるT-6 TE AWDに搭載される3.0Lのインタークーラー付きターボは、285ps/40.8kg-mのパワー&トルク。それも1500〜4800rpmまでの幅広い回転域で最大トルクを発生するので、アクセルを踏み込めばどんな状況からでも力強い加速が得られる。AWDのため車両重量は1900kgに達しているが、重さを感じさせないスポーティな走りを実現する。
 足回りもやや硬めのチューニングが施されているほか、3段階に調整が可能なアクティブパフォーマンスシャシーが標準で装備されているので、ドライバーの好みの走り味を選択することができる。ステアリングも手応えのある操舵感となる。

ボルボ V70 3.2リッター直6エンジン
ボルボ V70 3リッター直6ターボエンジン
ボルボ V70 シフトレバー
ボルボ V70 走り
ボルボ V70 走り
ボルボ V70 走り

●お勧めグレード

ボルボ V70 エンブレム

 新型V70は従来のV70に比べ、大きく上級移行したモデルになった。新プラットホームに6気筒エンジンを搭載することなどがそれを象徴しているし、快適装備も大幅な向上が図られているが、同時に価格帯も上昇している。3.2SEは575万円の価格で、いくつかのパッケージオプションを装着すると600万円を大きく超える。T-6 TE AWDは車両本体価格が750万円で、これにもいくつかのパッケージオプションの装着が必要。価格は800万円超となる。
 となると、取り敢えず選ぶのは3.2SEになる。今の時点では後から登場する2.5T LEの価格がどうなるか分からないが、これが最もリーズナブルなグレードになる可能性もある。上級移行によってクルマの魅力は増したが、やや手の届きにくいクルマになったのも確かである。

代表グレード
3.2SE
ボディサイズ[mm](全長×全幅×全高)
4825×1890×1545mm
車両重量[kg]
1770kg
総排気量[cc]
3192cc
最高出力[ps(kw)/rpm]
238ps(175kw)/6200rpm
最大トルク[kg-m(N・m)/rpm]
32.6kg・m(320N・m)/3200rpm
ミッション
6速AT
10・15モード燃焼[km/l]
8.0km/l
定員[人]
5人
税込価格[万円]
575.0万円
発売日
2007/10/25
レポート
松下宏
写真
和田清志
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「ボルボ V70」について

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