達人「松下 宏」が斬る!
職業:自動車評論家
中古車の業界誌から自動車誌の編集者を経て、自動車評論家に。誰でも買える価格帯であり、小さくて軽く、そして燃費がよいということを信念として評論。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員としても、その信念は変わらない。そのため、大本命といわれている車種さえ外して...
さらなる燃費性能を実現したTSIエンジン搭載モデルが追加!
ゴルフにTSIエンジンを搭載した新しいモデルが追加された。ゴルフTSIコンフォートラインがそれだ。ゴルフにはすでにGT TSIというモデルがラインナップされているが、これに加えての設定となる。姉妹車のゴルフトゥーランにはTSIトレンドラインとTSIハイラインとして2種類のTSIエンジンを搭載するモデルが設定されているが、ゴルフには1機種だけの設定だったため、新たにコンフォートラインが設定されたわけ。
従来のGT TSIには170ps(125kW)仕様のTSIエンジンが搭載されていて、極めてパワフルかつ燃費の良い走りを実現しているが、TSIコンフォートラインに搭載されるのはゴルフトゥーランTSIトレンドラインに搭載されたのと同じ140ps(103kW)仕様のTSIエンジンだ。
現在ではさまざまな仕様のTSIエンジンがラインナップされているが、1.4LエンジンをベースにしたTSIエンジンは最初に登場したときのものと同様にスーパーチャージャーとターボチャージャーの2種類の過給器を装着している。基本仕様は共通ながら、エンジン制御のチューニングの違いによって性能の異なるTSIエンジンとしているわけ。
パワーは170ps(125kW)と140ps(103kW)でかなりの違いがあるが、最大トルクについては24.5kg-m(240N・m)に対して22.4kg-m(220N・m)と1割弱の違いでしかない。このため実用的にはコンフォートラインのTSIエンジンでも十分という印象を与える。1.4Lの排気量とは思えない余裕の走りはGT TSIと同等くらいの印象だ。
|
|
|
|
|
|
実用上十分なパワーと優れた操縦安定性が魅力
ただ、元気良く走らせようと思ったときの吹き上がりやパワーフィールなどはGT TSIに比べるとやや劣るので、このあたりが選択の分かれ目になりそう。走りの良さを楽しみたいユーザーはGT TSIを選び、一般のユーザーはTSIコンフォートラインを選べば良いと思う。GT TSIよりさらに優れた燃費性能が期待できる。
組み合わされる6速DSGのダイレクト感や変速フィールなどの良さも相変わらず。個人的にはVW-アウディ系のパワートレーンが左足ブレーキを許容しない点が不満だが、その点を除けばDSGは相当にデキの良いトランスミッションである。発進時の微低速でのわずかなショックが解消されればさらに良くなると思う。
硬めにチューンされた足回りによるしっかりした感じの乗り味や操縦安定性の高さは心地はゴルフ系に共通のもの。ボディのしっかり感と合わせて乗っていて安心できる足回りだ。
GT TSIはちょっと大げさにいえばGTIが要らないくらいにパワフルなエンジンなので、一般のユーザーにはTSIコンフォートラインのほうがお勧め。価格的にも実にリーズナブルな設定である。
|
|
|
|
|
|
代表グレード |
TSIコンフォートライン |
|---|---|
ボディサイズ[mm](全長×全幅×全高) |
4205×1760×1520mm |
車両重量[kg] |
1390kg |
総排気量[cc] |
1389cc |
最高出力[ps(kw)/rpm] |
140ps(103kw)/5600rpm |
最大トルク[kg-m(N・m)/rpm] |
22.4kg・m(220N・m)/1500〜4000rpm |
ミッション |
6速DSG |
10・15モード燃焼[km/l] |
14.2km/l |
定員[人] |
5人 |
税込価格[万円] |
289.0万円 |
レポート |
松下宏 |
写真 |
佐藤靖彦 |














