搭載エンジンは自然吸気とインタークーラー付きターボ仕様の2機種。自然吸気仕様は54ps(40kw)で、ターボ仕様は60ps(44kw)のパワーを発生する。タントの搭載エンジンが58ps(43kw)と64ps(47kw)であるのに比べると、数値的にはやや劣るものの実際に走らせた印象ではそう大きな違いはない。スズキがMターボと呼ぶマイルドな味付けのターボエンジンも、パレットの性格に合っていてそれなりに気持ち良く走らせることが可能だ。ターボ車にありがちな段付きのある加速感がない分だけ滑らかで気持ち良い加速になっている。
自然吸気エンジンの搭載車も遜色のない走りを実現する。ターボに比べると低速の厚みに違いがあるため、元気良く走らせるにはエンジンを回さなければならず、その分だけ室内騒音も高まるが、市街地の一般道を想定した走りでは動力性能に不満は感じない。
パレットは全車に4速ATが組み合わされていて、それなりに滑らかな変速を見せる。タントでは主要グレードにCVTを採用しているが、その違いは決定的なものではなく、価格も含めて考えるとATの優位性が残る部分もある。
足回は主要なユーザーターゲットである子育てママを意識して乗り心地重視のチューニング。パレットでは全車にスタビライザーが装着されていて、それなりにロールを抑えてくれるのだが、乗り心地重視の柔らかめの足回りになっている。コーナーなどで不安を感じるほどではないが、ターボ仕様に比べると自然吸気仕様はより柔らかい印象だ。
ブレーキもターボ仕様だけ専用のベンチレーテッドディスクが採用されていて、やや重いパレットのボディに対して不足のない制動性能を発揮する。乗り心地やブレーキを含めてシャシー系はターボ仕様を標準にして、ターボ車のシャシーはよりしっかりした方向にチューニングした良いように感じた。
●お勧めグレード
ターボ仕様のエンジンを搭載したTSなどのモデルはそれなりに魅力的だが、価格を含めて考えると自然吸気エンジンを搭載したXあたりがイチ推しのグレードになる。スライドドアは片側だけが電動式だが、価格は123万9000円と十分にリーズナブルな水準。これが売れ筋グレードになるだろうし、お勧めグレードでもある。上級グレードだと軽自動車らしい割安感が薄れるが、Xは軽自動車としてもライバル車との比較でも割安な印象だ。