今回のアテンザには従来の2.3Lエンジンに代わって新開発の直列4気筒2.5Lエンジンが搭載された。バルブタイミング機構などを備えたMZRエンジンで、170ps(125kW)/23.0kg-m(225N・m)のパワー&トルクを発生(4WD車はわずかにチューニングが異なる設定)する。
カタログデータは際立って優れたものとはいえないが、従来の2.3Lに比べて動力性能を向上させながら燃費性能も向上させただけでなく、レギュラーガソリン仕様とされたのもポイント。これによって燃料代の面でメリットがある。
実際に走らせた印象はけっこう気持ち良く吹き上がるので、軽快さは十分という印象。回したときのパワーフィールにも不満はない。マツダ車らしいスポーティさを表現するのにぴったりのエンジンと言って良いだろう。
マニュアル操作が可能なアクティブマチックタイプの5速ATと組み合わされており、さらに25Zや25Sなどにはステアリングシフトスイッチが設定されていて、ハンドルから手を離すことなくシフト操作が可能だ。
ただ、マツダのATはBMWと同様にレバーを手前に引くとシフトアップで前方に押すとシフトダウンになる方式を採用する。オーナーになればすぐに慣れるのだろうが、いろいろなクルマに乗っている我々はなかなか慣れることができなかったりする。この日は4台のアテンザに試乗したので、そのうちに慣れてきたものの、それでもときどきは間違えてしまう。
またステアリングシフトスイッチも、裏側にあるパドルを引くとシフトアップで、表側のボタンを押すとシフトダウンになる仕組みで、これもやや妙な感じがあった。
アテンザを走らせてやや意外な印象を受けたのは乗り心地の良さ。初代モデルではスポーティさを強調するためのかなり硬めの乗り味とされていたが、今回のモデルはコーナーでゆったりとロールして優れた乗り心地を感じさせる。マツダの方針が変わったのか思うような意外な印象を受けた。
コーナーでのステアリングフィールも上々のレベル。電動パワーステアリングにも違和感はない。唯一18インチタイヤを履いた25Zで、路上の異物を避けるために短くハンドルを切ってすぐに戻すような操作をしたとき、わずかなフリクションが感じた程度。16インチタイヤや17インチタイヤでは十分な手応えとともにすっきりした感じのステアリングフィールが味わえる。
2Lエンジンを搭載したセダンの20Eにも試乗したが、2.5L車に試乗した後で2L車に乗ると、やはり動力性能に物足りなさを感じてしまう。特に発進してから一定の速度に達するまでの間のトルク感に2.5L車との違いが感じられた。
●お勧めグレード
ごく普通にセダンを選ぶユーザーなら、2L車を選べば良いと思う。20Cでは物足りないので20Eがお勧め。228万円で本革シートまで付いてくる。走りも楽しみたいというスポーティ志向のユーザーなら、スポーツの25Zがお勧め。ワゴンの使い勝手や快適性を望むなら、スポーツワゴンの25EXを選べば良い。25EXも本革シート仕様になるので、布製のシートが欲しいなら25Zを選ぶことになる。25Sは走りに徹したグレードで快適装備の充実度が低いので、お勧めしにくい感じだ。