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【新型 ティアナ試乗記】地味なセダンから脱却? 達人国沢、新型ティアナの快適度にビックリ!

(2008.07.02)
新型ティアナ

達人「国沢光宏」が斬る!

日産 ティアナ 評価

国沢光宏

職業:自動車評論家
歯に衣を着せぬ原稿で、なにかと話題の自動車評論家。歯切れの良い文章も分かりやすく、多くのファンをもつ。カートップやベストカーなど、多数の自動車雑誌に寄稿するだけでなくWRCなどのTV解説まで幅広い活動を行なっている。

グローバルでは日産ブランドのフラッグシップカーに成長!

新型ティアナ

 先代ティアナは「リーズナブルな価格や凝ったインテリアを売りにしていたものの、イマイチ存在感の薄い4ドアセダン」だった。

 ところがロシアや中国といった新興国市場では「立派に見えるスタイル」などが高く評価され、人気車に急成長してしまう。こうなると日産も気合い入れねばなるまい。

 そんな流れで新型ティアナは「日産ブランドの新世代フラッグシップモデル」(日本ではティアナの上にシーマやフーガもあるが、両車共に海外だとインフィニティブランド扱い)として開発されることになった次第。

 その象徴と言えるのがインテリアとスタイリングだろう。インテリアの質感は価格帯を考えると三重丸を付けられるほど。デザインも存在感に出しつつスマートにまとまっており好ましい。

 後席の居住性は明らかにフーガを凌ぐ。絶対的なスペースに余裕があるだけでなく、ふかふかのソファのような柔らかめで気持ちいい座り心地なのに、不思議と疲れないのだ。

 地味に見えるスタイリングは屋外で遠くから眺めたりすると「けっこうカッコ良かったのね!」と再認識させられた。ちなみにこのデザイン、ベンツCLSなどと狙いが似てます。見慣れるに従って高く評価されるようになるだろう。

新型ティアナ
4850mmという全長を生かし、遠くから見ると日本車には珍しい「流麗さ」を感じるリアビュー
新型ティアナ インテリア
高い質感に見やすいメーター、使いやすいスイッチ類など、非常に高い完成度を感じさせるインテリア
新型ティアナ スタイリッシュガラスルーフ
4ドアセダンでは珍しい広い面積を持つガラスルーフ、350XVに標準装備される(オプション選択も可能)
新型ティアナ フロントシート
ティアナの売りのひとつである「助手席パワーオットマン機構」はベーシックな250XE以外標準装備
新型ティアナ リアシート
広さそのものはもちろん、座麺の柔らかさも貢献し居心地も非常に優れるリアシート
新型ティアナ ラゲッジスペース
ラージサイズのFF車らしく広大なラゲッジスペース、大人4人でゴルフに行く足としても申し分なく使える

乗り心地、コストパフォーマンスともに文句なし

 乗るとどうか? 驚いたのが売れ筋となる2.5リッターモデルの乗り心地である。先代ティアナは耐久性を最優先した動きの渋いダンパーを使っていたため、路面のいいところでは快適な反面、荒れた路面に入るとドタバタするという典型的な日本車だった。
 

 新型ティアナは滑らかに動く新世代のKYB製ダンパーを採用(2月にフルモデルチェンジされたクラウンも同じコンセプトのダンパー)。結果、道路の補修跡のような悪い路面も気にならない。ハンドリングは決してシャープではないが、腰のあるロールを伴いながら向きを変えていくという質の高いものに仕上がった。

 しかし最上級モデルとして設定される3.5リッターモデルの乗り心地はイマイチ。開発陣に聞くと「サスペンションの仕様は同じです」。なのに路面が荒れてくると先代ティアナのようにドタバタしてしまう。新型ティアナを買うなら、2.5リッターを推奨しておく。

 エンジンもなかなか優秀。試乗コースはアップダウンの多い河口湖周辺だったが、2.5リッターで文句なし。それどころかカタログデータの185馬力が信じられないほど元気に走る。当然ながら3.5リッターは輪をかけてパワフルだ。

新型ティアナ エンジンルーム
エンジンは写真の3.5リッターV6、ティアナの大半を占める2.5リッターV6、4WD用の2.5リッター直4の3種類
新型ティアナ CVT
トランスミッションは全車新開発となるCVT、3.5リッターには6速マニュアルモードも装備される
新型ティアナ 17インチホイール
タイヤサイズは350XV、250XVに付く17インチと普及グレード用の16インチの2種類
新型ティアナ 走り
新型ティアナ 走り
新型ティアナ 走り

 価格は2.3リッターから2.5リッターへの排気量拡大やCVTの採用、ボディサイズの大型化という値上がり要素を持ちながら、ベーシックモデルで先代の約5万高の246万7500円。250万円から300万円の予算でフォーマルなセダンが欲しい層には魅力的な存在だろう。

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