達人「国沢光宏」が斬る!

職業:自動車評論家
歯に衣を着せぬ原稿で、なにかと話題の自動車評論家。歯切れの良い文章も分かりやすく、多くのファンをもつ。カートップやベストカーなど、多数の自動車雑誌に寄稿するだけでなくWRCなどのTV解説まで幅広い活動を行なっている。
グローバルでは日産ブランドのフラッグシップカーに成長!
ところがロシアや中国といった新興国市場では「立派に見えるスタイル」などが高く評価され、人気車に急成長してしまう。こうなると日産も気合い入れねばなるまい。
そんな流れで新型ティアナは「日産ブランドの新世代フラッグシップモデル」(日本ではティアナの上にシーマやフーガもあるが、両車共に海外だとインフィニティブランド扱い)として開発されることになった次第。
その象徴と言えるのがインテリアとスタイリングだろう。インテリアの質感は価格帯を考えると三重丸を付けられるほど。デザインも存在感に出しつつスマートにまとまっており好ましい。
後席の居住性は明らかにフーガを凌ぐ。絶対的なスペースに余裕があるだけでなく、ふかふかのソファのような柔らかめで気持ちいい座り心地なのに、不思議と疲れないのだ。
地味に見えるスタイリングは屋外で遠くから眺めたりすると「けっこうカッコ良かったのね!」と再認識させられた。ちなみにこのデザイン、ベンツCLSなどと狙いが似てます。見慣れるに従って高く評価されるようになるだろう。
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乗り心地、コストパフォーマンスともに文句なし
乗るとどうか? 驚いたのが売れ筋となる2.5リッターモデルの乗り心地である。先代ティアナは耐久性を最優先した動きの渋いダンパーを使っていたため、路面のいいところでは快適な反面、荒れた路面に入るとドタバタするという典型的な日本車だった。
新型ティアナは滑らかに動く新世代のKYB製ダンパーを採用(2月にフルモデルチェンジされたクラウンも同じコンセプトのダンパー)。結果、道路の補修跡のような悪い路面も気にならない。ハンドリングは決してシャープではないが、腰のあるロールを伴いながら向きを変えていくという質の高いものに仕上がった。
しかし最上級モデルとして設定される3.5リッターモデルの乗り心地はイマイチ。開発陣に聞くと「サスペンションの仕様は同じです」。なのに路面が荒れてくると先代ティアナのようにドタバタしてしまう。新型ティアナを買うなら、2.5リッターを推奨しておく。
エンジンもなかなか優秀。試乗コースはアップダウンの多い河口湖周辺だったが、2.5リッターで文句なし。それどころかカタログデータの185馬力が信じられないほど元気に走る。当然ながら3.5リッターは輪をかけてパワフルだ。
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価格は2.3リッターから2.5リッターへの排気量拡大やCVTの採用、ボディサイズの大型化という値上がり要素を持ちながら、ベーシックモデルで先代の約5万高の246万7500円。250万円から300万円の予算でフォーマルなセダンが欲しい層には魅力的な存在だろう。
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